【専門家が解説】前屈で床に手がつかない本当の理由|背中ではなく骨盤がカギ

【専門家が解説】前屈で床に手がつかない本当の理由|背中ではなく骨盤がカギ
✅はじめに|「背中が硬いせい」と思っていませんか?
「ストレッチしても前屈で床に届かない…」
「背中や太ももが伸びてる感覚はあるのに、全然変わらない」
「手が床に届かないのは“体が硬い”からだと諦めている」
実はその“硬さ”、原因は背中でも太ももでもなく
「骨盤の使い方」にあるかもしれません。
この記事では、「ストレッチの達人」代表・山﨑中医学博士が
✔ 前屈で床に手が届かない本当の理由
✔ 多くの人が勘違いしている「伸ばす場所」
✔ 骨盤を使って柔軟性を引き出す具体的な方法
を専門的に解説します。
✅なぜ、前屈しても床に届かないのか?|“硬い場所”の勘違い
▶① 背中を丸めてしまっている(骨盤が動いていない)
多くの人は、前屈しようとすると**背中を丸める動作(脊柱屈曲)になってしまい、
本来の前屈動作である「骨盤の前傾+股関節の折りたたみ」**ができていません。
結果:
- 太ももとお腹の距離が縮まらない
- 手を伸ばしても床に届かない
- 背中ばかり疲れる・張る
▶② 骨盤を支える筋膜・インナーマッスルが固まっている
骨盤が前に傾くには、股関節の自由な動きと骨盤周囲の筋膜の滑走性が必要です。
とくに固まりやすい部位:
- 大腿筋膜張筋(外もも)
- 内転筋群(内もも)
- 腸腰筋(骨盤と太ももをつなぐ)
- 腰方形筋(腰の深部)
これらが癒着・緊張していると、骨盤が「ロックされた状態」になり、どれだけ背中を丸めても手は床に届きません。
▶③ 呼吸・重心・脳の反応が連動していない
緊張状態で前屈すると、脳が「危険」と判断して筋肉を縮める“防御反応(伸展反射)”が発動します。
これでは本来の可動域は出ません。
→ 正しい重心+呼吸+脳の安心感がないと、前屈動作はスムーズになりません。
✅骨盤を使って前屈力を高める3ステップ
▶ステップ① 骨盤の動きを引き出す「トリガーリリース」
当店で行う「トリガーリリースストレッチ」では、
✔ 骨盤まわりの癒着ポイント(トリガー)を解除
✔ 骨盤が自然に前傾できる状態に整える
✔ 股関節と連動して“前に倒れる”体の使い方を再学習
▶ステップ② 骨盤と股関節の“折りたたみ動作”を習得
以下のような簡単なエクササイズで、「骨盤から倒す」感覚を身につけます:
- 長座姿勢で骨盤を立てて前屈(背中を丸めず)
- 太ももとお腹を近づける意識
- 呼吸を止めずにリズムよく動く
→ 腹部と太ももが接近するようになれば、手が自然に床に近づくようになります。
▶ステップ③ 呼吸と重心の再調整
- 鼻から吸い、口から「ふーっ」と吐きながら前屈
- おへそを前にスライドするような意識
- 足裏の重心は「かかと〜母趾球ライン」に
→ これにより脳のブレーキが外れ、滑らかな動きが可能になります。
✅Before/After|実際の変化例
▷ 施術前:膝下までしか届かず、背中が丸い
▷ 施術後:骨盤が前傾し、腹と太ももが接近/手が床に届く or 床に指がつく
▷ 多くの方が「腰が軽くなった」「動きがスムーズに」と実感
✅まとめ|前屈は「背中を丸める運動」ではない
✔ 背中を頑張って丸めるのではなく、「骨盤が前傾できる体」をつくること
✔ そのためには、筋膜の癒着解除と正しい体の使い方が重要
✔ 「届かない」のは体のせいではなく、“動かし方の順番”の問題かもしれません
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