【専門家が解説】可動域が広がらないのは“脳のブレーキ”が原因だった

【専門家が解説】可動域が広がらないのは“脳のブレーキ”が原因だった
✅はじめに|「ストレッチしても、これ以上はムリ…」と感じていませんか?
「毎日やってるのに、柔らかくならない」
「開脚も前屈も、一定ラインから進まない」
「ケガをしたわけでもないのに、動きが止まる感覚がある」
このような「可動域の頭打ち」の原因、実は筋肉や関節ではなく——
“脳”が無意識にブレーキをかけている可能性があります。
この記事では、ストレッチ専門家「ストレッチの達人」代表・山﨑中医学博士が、
✔ なぜ脳が体の可動域を制限するのか?
✔ 脳のブレーキを外す具体的な方法
✔ 柔軟性・パフォーマンスを高める最短ルート
をわかりやすく解説します。
✅「可動域の限界」をつくっているのは、実は“筋肉”ではない
▶ 実は、体の硬さの正体は「防御反応」
脳は“体を守る司令塔”です。
急激に伸ばされたり、不安定な動作を察知すると、筋肉に**「それ以上動くな」という信号**を出します。これがいわゆる:
- 伸展反射(筋肉が無意識に縮む)
- ゴルジ腱器官反応(力を抜かせる安全装置)
- 恐怖性収縮(過去のケガ記憶による緊張)
つまり、「硬い」のではなく、“脳が止めている”だけということも多いのです。
✅脳が可動域を制限する3つのきっかけ
▶① 痛みや違和感の記憶
過去にケガをした部位、動かして痛かった経験がある部位に対して、
脳は**「動かす=危険」と記憶し、その動作をブロック**します。
▶② 反復する“間違ったフォーム”
クセになった悪い動きが「普通」だと脳に認識され、
正しい動きに対して違和感が出ることで可動域が狭まったように感じる状態になります。
▶③ 自律神経の乱れや精神的緊張
ストレスが強かったり呼吸が浅い人は、交感神経が優位になり、
筋肉が常に軽く緊張したままに。結果として動きが“止められている”感覚が生まれます。
✅脳のブレーキを外す3ステップアプローチ
▶ステップ① 呼吸×リズムで「安全だよ」と脳に伝える
「息を止めながら伸ばす」のはNG。
深い呼吸に合わせて、ゆっくりとしたリズムで動かすことで、
脳が安心し、筋肉の緊張が自然にほどけていきます。
▶ステップ② 筋膜と神経の滑走性を回復する
トリガーリリースストレッチでは、
✔ 筋膜の癒着による「引っかかり」
✔ 神経の通り道(ニューロダイナミクス)の不全
を解除し、神経伝達の“滑らかさ”を取り戻すことで可動域が回復します。
▶ステップ③ 「動かしても大丈夫」と脳に覚えさせる動作教育
脳は「繰り返しの記憶」で学習します。
適切な刺激と正しい動作パターンを繰り返すことで、
脳のブレーキが外れ、スムーズな可動が“当たり前”になるのです。
✅Before/After|脳のブレーキを外す3ステップアプローチ
▷ 施術前:開脚角度が90度以下/腕が耳の横に届かない
▷ 施術後:開脚120度以上に/肩の可動域が自然に拡大
▷ 共通点:力みが抜けて「体が軽くなった」と実感される方多数
✅まとめ|柔らかくならないのは“力不足”ではなく“脳の誤作動”
✔ 可動域が広がらない原因は、実は筋肉よりも“脳の反応”
✔ 過去の記憶・痛み・不安が無意識にブレーキをかけている
✔ 正しい順番で“解除→再教育”すれば、誰でも柔らかくなれる
「もっと動ける身体へ」
その第一歩は、脳に安心を教えることから始まります。
🎓 監修:山﨑中医学博士/ストレッチの達人代表
臨床経験20年以上。プロアスリートから高齢者まで幅広く指導。
ストレッチの達人®
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